歯科衛生士とは
歯科衛生士とは歯科医療の現場において歯科医師のサポートを行う人のことです。
この歯科衛生士は国家資格で、資格を取得するためには国家試験に合格する必要があります。この資格は専門学校や大学、大学院において専門教育課程を修了したものだけが取得することができるものです。
歯科衛生士の大多数は女性が占めている状況で、男性の数は非常に限られています。平均年齢は31歳、平均勤続年数は6年程度。結婚や転居、出産といった女性ならではの都合が入り込むことが多くなっており、離職、再就職が多い職業でもあります。
歯科衛生士の仕事は多岐にわたっており、受付業務から歯科医師による医療行為のサポート、あるいは歯磨きの指導や口内の清掃など、さまざまな仕事を担っています。歯科助手と歯科医師のちょうど中間に位置している存在と言えるでしょう。
なお、就職先には歯科医院のほか、保健所や老人保健施設、介護関連施設などがあります。とくに介護の現場では歯科衛生士の需要が高まっていると言われており、重要性が増しています。
定期健診での虫歯のチェックや詰め物など、患者が歯科衛生士と接する機会も多いもの。歯磨きの指導などを通して歯科医師よりも身近に感じることもあります。
求人倍率が高いこともあり、離職した後でも再就職がしやすい職種でもあります。そのため手に職をつけたい女性が目指すケースが多くなっています。ただ歯科医院の過剰問題や、歯科医療の高度化によって歯科衛生士の高学歴化も進んでいると言われており、今後どのような状況になっていくのか、不透明な面もあります。
歯科衛生士と歯科助手の違い
よく混同されるのが歯科衛生士と歯科助手です。歯科医院に行くとどちらも同じような格好をして同じような仕事をしているので間違えやすいのです。
この二つの職種の間には厳密な違いがあります。歯科助手は取得する資格も必要なく原則として誰にでもなれる職種ですが、歯科衛生士は国家試験に合格して資格を取得していなくてはならない職種です。そのため歯科治療に携わる上で大きな差が出てきます。
簡単に言ってしまうと歯科衛生士は患者の口内に手を入れることが許され、歯科助手は許されません。つまり実際の医療行為ができるかどうかで線が引かれているのです。
詰め物の充填や歯磨きの指導、口内の清掃などを行うのが歯科衛生士です。歯科助手は歯科医が治療を行う際、バキュームや器具の用意などのサポートを行いますが、患者の口内に直接手を入れることはできないのです。
ほかにも歯科衛生士にできて歯科助手にできない業務としては、スナップ印象という歯型をとる作業やフッ素塗布などが挙げられます。
ほとんどの歯科医院では歯科衛生士も受付や清掃などを行うため、区別がつきにくい状況になっています。そのため歯科助手にも医療行為をやらせてしまう歯科医院も多く問題となっています。技術や知識の裏づけがある資格を持っているかいないかの差は大きいだけに、トラブルを避けるためにも歯科衛生士と歯科助手の区別は患者の側でもしっかりしておくことが重要になってくるでしょう。歯科医院で治療を受ける際には一度よくチェックしてみるといいのではないでしょうか。
歯科衛生士の年収
歯磨きの指導や歯石除去、フッ素塗布などの業務を行う歯科衛生士。歯科治療には欠かせない存在です。ではそんな歯科衛生士の年収はどの程度なのでしょうか。
歯科衛生士の平均年収は約338.9万円という数字があります。月収では約24.7万円。
この平均年収を高いと見るか低いと見るかは歯科衛生士の労働環境などをよく把握する必要があるのでしょう。まず平均勤続年数6年という数字があります。
決して長いとはいえない年数。これは女性のなり手が圧倒的に多く、結婚に伴う離職が多いことが原因とされています。この年数では昇給も限られてきますから、平均年収は決して低いとはいえない面があります。
それから待遇。歯科衛生士は原則として週休二日制。休日出勤や急な呼び出しなどもほとんどありません。歯科は他の診療科目に比べて急患なども少ないですし、安定した労働環境にあるといえるでしょう。ただ、週休二日といっても土日続けて取れることは少なく、通常は平日+土日どちらかという形になることが多いようです。
総合的に考えても女性の職業としては待遇・年収ともにかなり恵まれているといえそうです。それだけに資格の取得を目指す女性も多いようです。ただ、近年では医療技術の進歩の影響で資格取得者の高学歴化が進んでおり、学費などの負担が大きくなっている現状もあります。また、歯科医院での勤務の場合、歯科医師との折り合いなど職場ごとに環境が大きく異なってくるため、恵まれた環境に出会えるかどうかも大きな分かれ目になってくる面があります。


